2025年には、Chromeで悪用が確認されたゼロデイ脆弱性が複数回修正されました。BleepingComputerでは、2025年から2026年にかけてChromeは複数のゼロデイ脆弱性を修正したと報じています*2https://www.bleepingcomputer.com/news/security/google-fixes-eighth-chrome-zero-day-exploited-in-attacks-in-2025/。2026年2月には、CVE-2026-2441が修正されました。NVDによれば、この脆弱性はChromeのCSSにおけるUse After Free(解放済メモリの再利用)の問題であり、 Google Chrome 145.0.7632.75より前のバージョンでは、細工されたHTMLページを介してリモート攻撃者がサンドボックス内で任意のコードを実行できる可能性がありました。GoogleのChrome Releasesでも、この脆弱性について「実際に悪用が確認されている」旨が記載されています。2026年3月には、CVE-2026-3909とCVE-2026-3910が修正されました。CVE-2026-3909は「Skia(Chromeが使用するグラフィック処理ライブラリ)における境界外の書き込み」で、細工されたHTMLページを介して境界外メモリアクセスにつながる可能性があります。CVE-2026-3910は「V8(ChromeのJavaScript実行エンジン)における不適切な実装」で、細工されたHTMLページを介してサンドボックス内で任意のコード実行が可能となるおそれがありました。GoogleはCVE-2026-3910について、「実際に悪用が確認されている」と公表しています。また、2026年3月末にはCVE-2026-5281も修正されています。NVDによれば、これはChromeのDawnにおける解放済メモリの再利用の脆弱性で、レンダラープロセスが侵害された状態で、細工されたHTMLページを通じて任意のコード実行につながる可能性があるものです。Googleはこの脆弱性についても、「実際に悪用が確認されている」と公表しています。
まず生じるのは、信用の低下です。漏洩した情報の件数や内容だけでなく、「管理が甘い企業ではないか」「再発防止ができるのか」といった不信感が、顧客や取引先、株主、採用候補者にまで広がります。情報セキュリティ事故は単発のITトラブルではなく、企業の信頼基盤そのものを揺るがす経営リスクとして扱う必要があります。経済産業省およびIPAが公開している「サイバーセキュリティ経営ガイドライン Ver 3.0」でもサイバーリスクを経営者が主導して把握し、組織的に対処すべき課題として位置付けています。
IPA「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」でも、情報資産を洗い出し、台帳化し、重要度に応じて管理することが実践の出発点として示されています。情報漏洩対策は、漠然とした不安に対して製品を足していくのではなく、自社の重要情報と業務フローを見える化するところから始めるべきです。さらにそのうえで、優先順位付けも必要になります。すべてを同じ強さで守るのではなく、情報漏洩時の影響が大きい情報、外部共有が多い情報、委託先を含めて扱われる情報、インターネット経由でアクセスされる情報から順に見直すほうが実務的です。また、「サイバーセキュリティ経営ガイドライン Ver 3.0」でも、リスクの識別と変化に応じた見直しの重要性が示されています。情報漏洩対策は一度整えたら終わりではなく、事業環境や利用サービスの変化に応じて見直し続ける運用そのものが重要です。
近年では SBOM(Software Bill of Materials) を利用してソフトウェア構成を可視化する企業も増えています。SBOMは、ソフトウェアに何の部品が含まれているかを一覧化する考え方で、影響範囲の特定や依存関係の把握に有効です。 「SBOMとは?ソフトウェア部品表の基本と企業が導入すべき理由」
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