企業のためのデジタルフォレンジック入門
第3回:デジタルフォレンジックは誰に任せるべきか?

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デジタルフォレンジック調査の質は「誰に任せるか」によって大きく左右されます。調査を依頼する際は、必要なスキルや資格を有する信頼できる専門家を見極めることが重要です。「企業のためのデジタルフォレンジック入門」シリーズ第3回目となる今回は、デジタルフォレンジック調査に求められるスキルや、信頼できる調査パートナーを選ぶためのポイントについて解説します。

デジタルフォレンジック調査に求められるスキル

デジタルフォレンジック調査は、単なる技術的作業にとどまらず、法的対応や組織内のコミュニケーションなど、多岐にわたるスキルが求められる高度な専門分野です。調査の正確性と法的証拠能力を確保するためには、以下のようなスキルが求められます。

1.技術的スキル
フォレンジック調査では、コンピュータやモバイルデバイス、ネットワーク機器など、さまざまなデジタルデバイスから証拠を収集・分析する高度な技術が不可欠です。具体的には、ログ解析、マルウェア解析、ネットワークトラフィックの分析、暗号化データの復号、クラウド環境やIoTデバイスからのデータ抽出など、多岐にわたる技術的知識と経験が求められます。

2.法的知識
デジタルフォレンジックの調査結果は、訴訟や内部処分などの法的対応に利用されるケースが多くあります。そのため、証拠保全の適切な手続きや電子データの証拠能力を担保する方法についての理解は欠かせません。調査の過程で収集したデータが、法的に無効とならないよう慎重に取り扱うことが求められます。

3.分析力と問題解決能力
フォレンジック調査では、大量のデータの中から関連性のある情報を特定し、攻撃の手口や経路を明らかにする必要があります。そのため、データの相関関係を見抜く分析力や、複雑な問題に対して柔軟に対応する問題解決能力が重要です。

またフォレンジック調査は、調査担当者だけで完結するものではありません。調査を円滑に進めるためには、IT部門や法務部門、経営層との連携が不可欠です。専門的な調査結果を、非技術部門にもわかりやすく説明し、経営判断や法的対応に必要な情報を正確に伝える力も重要です。これらのスキルをバランスよく備えた人材が、企業のインシデント対応力を大きく高める鍵となります。調査を依頼する際は、こうしたスキルセットを有する専門家に依頼することが、調査の精度と効果を高めるための重要なポイントです。

デジタルフォレンジック関連の資格

デジタルフォレンジック調査は高度な専門知識と技術が求められる分野であり、調査を担当する人材のスキルによって調査結果の正確性や証拠能力が大きく左右されます。そのため、調査を依頼する際は、担当者がどのような資格や専門性を持っているかを必ず確認することが重要です。以下に、代表的な資格とその特徴を紹介します。

GCFA(GIAC Certified Forensic Analyst)

GCFAはSANS Instituteが提供するGIAC認定資格の一つで、デジタルフォレンジック調査に特化した国際資格です。データ侵害の調査、インシデント対応、脅威ハンティングなど、実践的なスキルを証明します。

CDFP(Certified Digital Forensics Professional)

デジタル・フォレンジック研究会が実施する資格で、基礎資格(CDFP-B)、実務者資格(CDFP-P)、管理者資格(CDFP-M)の3段階があります。日本国内でのデジタルフォレンジックに特化した資格として注目されています。

CHFI(Computer Hacking Forensic Investigator)

EC-Councilが提供する資格で、サイバー攻撃の痕跡を特定し、必要な証拠を適切に収集・分析するスキルを習得することを目的としています。

またクレジットカード業界の情報漏えい事故を調査する資格にQSA(Qualified Security Assessor)があります。特に、カード情報を扱う企業にとっては、QSAの資格を持つ専門家によるフォレンジック調査が重要な意味を持ちます。

これらの資格は単なる知識だけでなく、実務経験や倫理的な判断能力を備えていることの証明にもなります。調査を依頼する際は、「どの資格を保有しているか」「過去にどのような調査実績があるか」を確認し、信頼できる専門家に依頼することが重要です。

インシデント対応としてのフォレンジックの重要性

サイバー攻撃や内部不正などのインシデントが発生した際、企業に求められるのは迅速かつ的確な対応です。その中で、デジタルフォレンジック調査は、被害の拡大を防ぎ、再発防止策を講じるうえで極めて重要な役割を果たします。

フォレンジック調査を適切に実施することで、攻撃者の侵入経路や攻撃手法、被害範囲を正確に特定できます。これにより、攻撃の拡大を防ぐために必要な対策を即座に講じることが可能となり、被害の最小化につながります。また、攻撃の原因を突き止め、脆弱性の修正や運用体制の見直しを行うことで、同様の被害が再び発生するリスクを大幅に低減できます。
しかし、こうした迅速な対応を実現するには、事前の備えが不可欠です。経営層や管理部門は、平時からインシデント発生時の対応体制を整えておく必要があります。具体的には、以下のような準備が求められます。

  • インシデント対応ポリシーの策定:どのような事象をインシデントと定義し、発生時にどの部門がどのように対応するかを明確化します。
  • 証拠保全体制の整備:調査に必要なログやデータを適切に保存し、改ざんや消失を防ぐ体制を構築します。
  • 外部専門家との連携準備:緊急時にすぐに相談・調査を依頼できるよう、フォレンジック調査会社との連絡ルートや契約手続きを整えておきます。
  • 社内教育・訓練の実施:情報システム部門や関係者に対して、インシデント対応手順や証拠保全の重要性について定期的な教育を行います。

インシデントは、いつ発生してもおかしくありません。被害拡大を防ぎ、企業の信用を守るためには、フォレンジック調査を中心とした実効性のあるインシデント対応体制の構築が不可欠です。経営層がリスクマネジメントの一環としてこの重要性を認識し、積極的に体制整備に取り組むことが、企業の持続的な成長と信頼維持につながります。

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信頼できる調査会社・専門家の選び方

デジタルフォレンジック調査を依頼する際には、調査会社や専門家の信頼性と対応力を慎重に見極めることが不可欠です。

1.過去の調査実績・公開事例の有無
調査会社や専門家を選ぶ際は、まず過去の調査実績や公開事例の有無を確認しましょう。実績が豊富な会社は、さまざまな業種や企業規模のインシデントに対応した経験を持っており、適切な調査手法と迅速な対応力を備えています。また、可能であれば、同業他社での対応事例や解決までのプロセスを確認することで、自社の課題に対する対応力を具体的にイメージできます。

2.調査体制(緊急対応可能か、社内対応チームの有無)
サイバーインシデントは突発的に発生します。万が一の際に備え、24時間365日対応可能な緊急体制を整えているかを確認することが重要です。また、外部委託だけでなく、社内に専門の調査チームを有している企業は、ノウハウの蓄積や迅速な意思決定が可能であり、調査の品質も高い傾向にあります。緊急時の連絡手段や初動対応までの所要時間も事前に確認しておくと安心です。

3.事前相談・見積もり段階での対応姿勢
調査を依頼する前段階の事前相談や見積もり時の対応姿勢も、信頼できる調査会社かどうかを見極めるポイントです。質問に対する回答が的確かつ分かりやすいか、専門用語をかみ砕いて説明してくれるかなど、コミュニケーションの質を重視しましょう。また、調査内容や費用の内訳について明確に説明がない場合は、後から想定外の追加費用が発生するリスクもあるため、しっかりと確認しましょう。

このように、実績・体制・対応姿勢の3点をバランスよく確認することで、信頼できるパートナーを選定することができます。インシデント発生時に慌てることがないよう、平時から調査会社の候補をリストアップし、必要に応じて事前相談を行っておくことが理想的です。

まとめ:リスクに備える最善の準備とは

サイバー攻撃や情報漏えいといったインシデントは、今やどの企業にとっても現実的なリスクとなっています。そのリスクにどう向き合い、どのように被害を最小限に抑えるかは、企業の信頼性と持続的成長を左右する重要な課題です。本シリーズでは、デジタルフォレンジック調査の基礎知識から、調査の流れや費用、そして信頼できる調査パートナーの選び方まで、実務に役立つ情報を解説してきました。これらの内容は、単にインシデント発生時の対応策としてだけではなく、経営層や管理部門が平時から備えておくべきリスクマネジメントの一環です。企業がこれから取り組むべきは、「万が一ではなく、いつ起きてもおかしくない」という前提で、適切な体制を整えておくこと」です。必要な情報を正しく理解し、信頼できる専門家とのネットワークを構築しておくことで、万が一の事態にも冷静かつ的確に対応できる企業体制を実現できるでしょう。本記事が、皆様のリスク対策とインシデント対応体制の強化に少しでも貢献できれば幸いです。

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【連載一覧】

―第1回「デジタルフォレンジック調査とは?企業が知っておくべき基本情報」―
―第2回「デジタルフォレンジック調査の流れと費用とは?」―

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サイバー攻撃とは?攻撃者の種類と目的、代表的な手法を解説

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サイバー攻撃とは、コンピュータやネットワーク、Webアプリケーションの脆弱性を悪用し、情報窃取やデータ改ざん、業務妨害などを行う行為です。多様な攻撃方法が存在しますが、「誰が」「なぜ」攻撃するのかを理解することで、より効果的なセキュリティ対策を考えることが可能です。この記事では、サイバー攻撃を行う5つの主体とその目的について詳しく解説します。それぞれの攻撃者の特徴を理解することで、効果的なセキュリティ対策のヒントが得られます。

コラム
「サイバー攻撃」「サイバーテロ」「サイバー保険」などにつく、”サイバー”という接頭辞はIT関連の言葉に用いられます。 由来はアメリカの数学者ノーバート・ウィーナーが提唱した「サイバネティクス(Cybernetics)」という学問にあります。

サイバー攻撃とは何か

サイバー攻撃(サイバーアタック)とは、コンピュータやネットワーク、Webアプリケーションの脆弱性を悪用し、情報の窃取、データの改ざん、業務の妨害などを行う行為を指します。
これらの攻撃は、個人や組織、国家など多様な主体によって行われ、その目的もさまざまです。サイバー攻撃の手法は年々高度化・巧妙化しており、被害を防ぐためには攻撃者の特徴や目的を理解することが重要です。

サイバー攻撃を行う5つの主な攻撃者

サイバー攻撃は誰が行うのでしょうか。いろいろな考え方や分け方がありますが、以下では、大きく5つに分けて解説します。

1.愉快犯や悪意のある個人

このグループに分類される攻撃主体の特徴は攻撃に継続性がないことです。「愉快犯」とは、「標的型攻撃とは?」で解説したとおり、趣味や知的好奇心、技術検証など、悪意の伴わない迷惑行為が特徴です。多くは個人の趣味や研究の延長として行われます。「悪意のある個人」とは、同僚のメールを盗み読む、有名人のTwitterアカウントを乗っ取るなど、明確な悪意をもったサイバー攻撃者を指します。「愉快犯」も「悪意を持った個人」も、個別の差はあるものの攻撃の継続性や技術力・資金力に限界があるといっていいでしょう。

2.ハクティビスト

「アクティビスト(社会活動家)」という言葉と「ハッカー」を合わせた言葉である「ハクティビスト」は、サイバー攻撃を通じて社会的・政治的メッセージを表明します。

3.産業スパイ

企業が保有する各種開発情報や未登録特許など、さまざまな知的財産を盗むためにサイバー産業スパイが世界で暗躍しています。新薬研究や航空エンジン設計など、莫大な開発費を要する産業領域で先んじることが主な目的です。企業を超えたより大きな組織の支援を受けている場合には、豊富な資金を背景とした高い技術力を持ち、継続的に攻撃を行うことがあります。

4.国家支援型組織(ステートスポンサード)

国家が金銭面で下支えをしている攻撃グループを指します。主にAPT(Advanced Persistent Threat:高度で持続的な脅威)攻撃を行い、諜報活動や破壊活動を行うことが特徴です。3.の産業スパイ活動を行うこともあります。

5.サイバー犯罪組織

個人情報やクレジットカード情報などを盗み、その情報をマネタイズすることで資金を得るタイプの組織を指します。2018年のある調査では、世界全体でのサイバー犯罪による被害総額を約60兆円と見積もっています。一大「産業」となったサイバー犯罪には、多数の犯罪者が関わり、彼らは組織化・訓練され、高い技術力と豊富な資金力を持っています。「標的型攻撃」のほとんどは、国家支援型組織とサイバー犯罪組織によって行われていると考えられています。

ただし、たとえば愉快犯的なハクティビスト、知財窃取を受託する犯罪組織なども存在し、以上5つの主体は必ずしも明確に分けられるものではありません。

サイバー攻撃の主な目的

サイバー攻撃が行われる目的は、以下のように5つにまとめることができます。

1.知的好奇心や技術検証

愉快犯が行うサイバー攻撃は、知的好奇心を満足させる、技術や理論の検証を行う等の目的で行われます。

2.金銭的利益

産業スパイや犯罪組織が行うサイバー攻撃は金銭を目的に行われます。彼らの活動も我々と同じく、経済合理性に基づいています。

3.政治・社会的メッセージの発信

2010年、暴露サイトとして有名なウィキリークスの寄付受付の決済手段を提供していた決済サービス会社が、政治的判断でウィキリークスへのサービス提供を取り止めた際、決済サービス会社に対して、「アノニマス」と呼ばれるハクティビスト集団がDDoS攻撃を仕掛けました。このように、ハクティビストは、彼らが理想と考える正義を社会に対してもたらすことを目的にサイバー攻撃を行います。

4.知的財産の窃取

産業スパイは、企業が保有するさまざまな営業秘密や開発情報、知的財産の窃取を目的にサイバー攻撃を行います。盗んだ知財をもとに事業活動等を行い、最終的に金銭的利益を得るわけです。なお、知財を目的としたサイバー攻撃は、一定期間、特定の産業を重点的に狙うなどの傾向があります。

5.諜報活動

いわゆる諜報活動のために個人情報(通信履歴や渡航履歴を含む)を収集するなどの活動もあります。敵対関係にあるターゲットを標的とした破壊活動のほか、ときに自国の産業保護を目的として産業スパイ活動が行われることもあります。

これらの目的は前項の5つの主体と同様、相互に関連し合い、はっきりと区分できるものではありません。攻撃者や手法によって異なるケースが存在します。たとえば、知的好奇心で始めた攻撃が金銭目的に転じることもあります。また、犯罪組織の中には、「病院を攻撃しない」と表明することで医療従事者へのリスペクトを社会的に発信するような組織も存在します。

サイバー攻撃対策には「攻撃者」と「目的」の理解がカギ

『サイバー攻撃』と検索すると、多種多様な攻撃手法が解説されています。例えば、自宅の窓が割られた場合、その石の種類よりも『誰が』『なぜ』投げたのかが気になるでしょう。サイバー攻撃も同様です。よく耳にするサイバー攻撃としては以下のようなものがあります。

APT攻撃 様々な攻撃手法を用いて、高度かつ継続的に侵入を試み、目的を達成するサイバー攻撃
サプライチェーン攻撃様々な攻撃手法を用いて、サプライチェーンの中の弱点を狙って、サプライチェーンの内部に侵入することを目的とする攻撃
最終的にAPT攻撃に発展することや、ランサムウェア攻撃に発展することも
ランサムウェアあらゆるサイバー攻撃手法を用いてデータを暗号化し、身代金を要求する攻撃
APT攻撃やサプライチェーン攻撃の目的としての破壊活動につながる可能性もある
ビジネスメール詐欺巧妙ななりすまし、メールアドレス乗っ取りなどを中心とした各種のサイバー攻撃
フィッシング攻撃偽のメールやサイトで個人情報を盗む攻撃
DDoS攻撃サーバーに大量のアクセスを送り、業務妨害する攻撃

表で解説!代表的なサイバー攻撃手法

最後に、代表的なサイバー攻撃手法を取り上げ、それぞれの攻撃でどのような手法が用いられ、どのような対象がターゲットになるのかを、表形式で見てみましょう。

具体的な攻撃手法の例 ターゲット
Webアプリケーションの
脆弱性を悪用する攻撃
・バッファオーバーフロー
・SQLインジェクション
・ディレクトリトラバーサル
・クロスサイトスクリプティング
 (XSS)
Webアプリケーション
不正アクセス・
不正ログイン
・Brute-Force攻撃
・パスワードリスト型攻撃
・パスワードスプレー攻撃
・内部不正
・有効なアカウントの
 窃取・売買・悪用
各種アプリケーションやシステム、ネットワーク
フィッシング・フィッシングメール
・スミッシング(フィッシングSMS)
・フィッシングサイト
・個人
・法人内個人
DoS攻撃・DDoS攻撃・フラッド攻撃
・脆弱性を利用した攻撃
・ボットネット悪用
・組織・企業
・国家
・社会・重要インフラ
・個人
のWebサービスなど
ゼロデイ攻撃修正プログラムが公開されていない
脆弱性に対する攻撃
・組織・企業
・国家
DNS攻撃・DoS攻撃
・DNSキャッシュポイズニング
・カミンスキー攻撃
・DNSハイジャック
 (ドメイン名ハイジャック)
・企業・組織
・国家
・個人
のWebサービスなど
ソーシャル
エンジニアリング
・会話等によるクレデンシャル
 情報等の窃取
組織・企業内の個人

サイバー攻撃から組織を守るための対策

サイバー攻撃から自組織を守るためには以下のような対策例を実施することが求められます。

セキュリティポリシーの策定と徹底:組織全体でのセキュリティ意識を高め、明確なルールを設けることが重要です。
最新のセキュリティソフトの導入:ウイルス対策ソフトやファイアウォール、WAFなどを活用し、システムを防御します。
定期的なシステムのアップデート:OSやアプリケーションの脆弱性を修正するため、常に最新の状態を保ちます。
従業員へのセキュリティ教育:フィッシングメールの見分け方や、安全なパスワードの設定方法などを教育します。
アクセス権限の適切な管理:必要最小限の権限を付与し、情報漏洩のリスクを低減します。

ここで挙げられた攻撃手法のうち特に注意が必要なものは、SQAT.jpで随時解説記事を公開中です。今後も更新情報をご覧いただき、ぜひチェックいただければと思います。

・「Dos攻撃とは?DDos攻撃との違い、すぐにできる3つの基本的な対策
・「サイバー攻撃とは何か -サイバー攻撃への対策1-
・「フィッシングとは?巧妙化する手口とその対策
・「ランサムウェアとは何か-ランサムウェアあれこれ 1-
・「標的型攻撃とは?事例や見分け方、対策をわかりやすく解説

まとめ

・サイバー攻撃とは、Webアプリケーションの脆弱性などを悪用し、情報窃取や業務妨害を行う行為です
・効果的なセキュリティ対策には、攻撃の種類だけでなく、「誰が」「なぜ」攻撃するのかを理解することが重要です
・攻撃主体は「愉快犯」「ハクティビスト」「産業スパイ」「国家支援型組織」「サイバー犯罪組織」の5つに分類できます
・サイバー攻撃の目的はサイバー攻撃の目的は「趣味や知的好奇心」「金銭」「政治・社会的メッセージの発信」「知的財産」「諜報」の5つに整理できます

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クラウドサービスとは
-クラウドサービスのセキュリティ1-

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現代のビジネス環境では、利便性や柔軟性などのメリットがある、クラウドサービスの利用が急速に広がっています。クラウドサービスは、インターネットを通じて提供される様々なサービスです。本記事では、クラウドサービスの基本概念から提供形態、さらにクラウドサービスの種類やクラウドサービスを利用することで得られるメリットについて解説します。

クラウドサービスとは

クラウドサービスとは、インターネット環境で提供される様々なサービスのことを指します。利用者は自宅や外出先から、インターネットなどのネットワークを介してクラウドサービスにアクセスします。

クラウドサービスとはイメージ画像
出典:経済産業省「クラウドサービスとは?

クラウドという名称は、ネットワークの模式図上で、インターネットなどの外部ネットワークを雲(Cloud)のような形状で表現していたことに由来しています。ひとつの雲で表されますが、実際には複数のサーバ機器やネットワーク機器で構成され、サーバにはサービスに必要なソフトウェアが導入されています。

従来、コンピュータのハードウェアやソフトウェアは利用者が自ら保有・管理していましたが、クラウドサービスは、物理的なサーバや設備を利用者側で管理する必要がなく、利用者が必要なときに必要な分だけリソースを利用できるため、柔軟性が高く、コスト効率にも優れています。代表的な形態には、ソフトウェアを提供するSaaS、プラットフォームを提供するPaaS、インフラを提供するIaaSの3種類があります。

クラウドサービスの提供形態

クラウドサービスは、パブリッククラウドとプライベートクラウドという提供形態に分かれます。それぞれの特性を理解し、企業のニーズに合ったクラウドサービスを選択することが重要です。

パブリッククラウド

クラウド事業者が同じアプリケーションや環境を利用者に提供し、利用者が共有して使用する形態。初期費用が不要で、運用管理もクラウド事業者に任せることが可能です。パブリッククラウド(クラウド事業者)の内、特に世界的にシェアの高い3大クラウドと言われているのが以下のクラウド事業者です。

・AWS(Amazon Web Service)
 2006年開始の老舗クラウド。圧倒的なサービス種類の豊富さと拡張性の高さを誇る。
・Microsoft Azure
 機能が多く、WindowsやMicrosoft OfficeなどのMicrosoft製品との親和性が高い。
・GCP(Google Cloud Platform)
 Googleがクラウド上で提供するサービス群。GmailやYouTube基盤として実績あり。

プライベートクラウド

企業や組織が自社専用のクラウド環境を構築し、社内やグループ会社に提供する形態。プライベートクラウドにはさらに二つのタイプがあります。

  1. オンプレミス型
    自社内でインフラの構築を行い、データセンターで運用します。カスタマイズ性が高いのが特徴です。ITリソースを完全にコントロールできるため、機密性の高いデータを扱う企業に向いています。ただし、初期投資と維持費用が高く、専門のITスタッフが必要です。
  2. ホスティング型
    外部のクラウド事業者が社内専用のクラウド環境を提供します。自社での管理負担を軽減しつつ、セキュリティとカスタマイズ性を確保できます。オンプレミス型よりもコスト効率が良く、運用管理はクラウド事業者に依存するため、企業のリソースを他の業務に集中できます。

クラウドサービスの主な種類

企業や組織で多く使われるクラウドサービスには、主に3つの種類があります。

IaaS(Infrastructure as a Service)

IaaSは「Infrastructure as a Service」の略で、利用者が選択したスペックやOSに合わせた、仮想的なマシン(インフラ)を提供します。利用者側で必要なアプリケーションをさらにインストールするなどして、用途に合わせてカスタマイズできます。AWS、Microsoft Azure、Google Compute Engineなどが代表的なサービスの例です。

PaaS(Platform as a Service)

PaaSは「Platform as a Service」の略称で、IaaSが提供する仮想マシンに加え、上位のミドルウェアを含め提供するプラットフォームです。PaaSは開発者にインフラの管理をせずにアプリケーションの構築、テスト、デプロイ、管理を行える環境を提供します。これにより、開発者はインフラの複雑な設定やメンテナンスから解放され、開発に集中できます。AWSのElastic Beanstalk、Google App Engine、Microsoft AzureのApp Servicesなどが代表的なサービスの例です。

SaaS(Software as a Service)

SaaSは「Software as a Service」の略で、クラウド上でソフトウェアを提供するサービスです。ユーザはソフトウェアをインストールする必要がなく、インターネットを介してアクセスするだけで利用できます。SaaSの利点は、どこからでもアクセスできること、常に最新のソフトウェアを利用できること、そしてメンテナンスやアップデートがプロバイダーによって管理されることです。Google Workspace、Microsoft Office 365、Salesforce、Dropbox、Zoomなどが代表的なサービスの例です。SaaSは手軽さとコスト効率の高さから、企業で幅広く利用されています。

クラウドサービスの特徴

クラウドサービスには5つの特徴があります。

  1. 柔軟なリソース管理:システムの拡張・縮小が迅速に行えます。必要なときに必要なリソースを追加・削減することが可能です。
  2. オンデマンド・セルフサービス:ユーザ自身でWeb画面からシステム設定ができ、必要なサービスやリソースを自由に変更できます。
  3. リソースの共有:複数のユーザが同じリソースを共有することで、コストの最適化が図れます。
  4. 従量課金制:サービス利用量を常に計測し、使った分だけ支払う仕組みで、コストを抑えることができます。
  5. 場所を問わないアクセス:インターネットさえあれば、どこからでもアクセスでき、リモートワークや外出先での利用が可能です。

クラウドサービス利用のメリット

企業や組織などでクラウドサービスの利用が飛躍的に進んだ主な理由には、以下のような効果があることが挙げられます。これらはパブリッククラウド上でクラウドサービスを提供する側からみた恩恵ですが、結果的に、利用するユーザ側のメリットにもつながります。

※主要なパブリッククラウド事業者を利用した場合の標準的なメリットであり、利用するサービスや契約内容により異なる場合があります。

まとめ

クラウドサービスは、インターネットを介して提供される様々なサービスの総称です。利用者は自宅や外出先から、インターネットなどのネットワークを介してクラウドサービスにアクセスします。クラウドという名称は、ネットワークの模式図で外部ネットワークを雲のように描いたことに由来します。

従来のコンピュータハードウェアやソフトウェアは利用者が自ら管理していましたが、クラウドサービスでは物理的なサーバや設備を管理する必要がなく、必要な時に必要な分だけリソースを利用できるため、柔軟性が高く、コスト効率にも優れています。代表的な形態には、ソフトウェアを提供するSaaS、プラットフォームを提供するPaaS、インフラを提供するIaaSの3種類があります。

クラウドサービスの提供形態は、パブリッククラウドとプライベートクラウドに分かれます。パブリッククラウドは、クラウド事業者が提供する共用のクラウド環境で、初期費用が不要で運用管理を任せることができます。主要なパブリッククラウド事業者には、Amazon Web Services (AWS)、Microsoft Azure、Google Cloud Platform (GCP)があります。プライベートクラウドは、企業や組織が自社専用のクラウド環境を構築し、オンプレミス型とホスティング型の2タイプがあります。

クラウドサービスの利用は、迅速性・柔軟性、コスト抑制、高い利便性、高い可用性などのメリットがあり、これらが利用するユーザ側の利便性向上につながっています。

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