Security NEWS
進化し続けるサイバー攻撃の脅威に対抗するための最新のセキュリティ情報から、初心者向けの基本知識まで幅広く取り上げています。これからセキュリティの道へ進む方にも、すでにセキュリティに携わっている方にも、楽しんでいただける内容となっています。

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2026年5月、電子機器の製造受託大手Foxconnの北米拠点がサイバー攻撃を受け、攻撃者は約8TBのデータを窃取したと主張しました。製造委託先には複数企業の設計・製造情報が集まるため、侵害の影響が取引先へ広がるおそれがあります。本記事では、製造委託先が狙われる理由と、企業が取るべきサプライチェーン対策を解説します。
2026年5月、電子機器の製造受託大手Foxconnは、北米の一部拠点がサイバー攻撃を受けたことを明らかにしました。Foxconnによると、影響を受けた工場では復旧対応が進められ、通常の生産体制へ段階的に戻っているとされています。
この攻撃について、ランサムウェア攻撃グループ「Nitrogen」は、約8TB、1,100万件を超えるファイルを窃取したと主張しました。窃取した情報には、Apple、Intel、Google、Dell、Nvidia、AMDなどの顧客企業に関係する情報が含まれるとも主張しています。
ただし、データ窃取の規模や内容、顧客企業に関する情報が実際に含まれていたかについて、Foxconnは詳細を公表していません。そのため、攻撃者側の主張とFoxconnが確認・公表している事実は分けて捉える必要があります。
製造委託先が狙われやすい理由の一つは、発注元企業との間に多くの情報連携が発生するためです。製造委託企業には、設計図、部品表、製品仕様、検査手順、試作品情報、調達計画など、製品開発や量産に必要な情報が集約されることがあります。
攻撃者から見ると、こうした企業を侵害することで、発注元企業へ直接侵入しなくても、重要情報に近づける可能性があります。特に大企業はセキュリティ対策が強化されている一方で、委託先や再委託先まで同じ水準で管理されているとは限りません。攻撃者はこの「守りの差」を狙い、比較的侵入しやすい取引先を足がかりにすることがあります。
また、製造業では受発注システム、設計データ共有基盤、生産管理システム、保守対応の連絡経路など、複数企業をまたぐ業務連携が多く存在します。こうした接点が適切に管理されていない場合、侵害された委託先から関連企業へ芋づる式に影響が広がる可能性があります。
つまり、製造委託先は単なる外部企業ではなく、発注元企業の事業継続や情報保護に直結するサプライチェーンの一部として考える必要があります。
なお、Foxconnとその関連企業では今回が初めての被害ではなく、過去にもサイバー攻撃による被害が報じられています。
2020年はDoppelPaymerによる攻撃、2022年には別のメキシコ拠点がLockBitの標的となりました。また2024年には子会社のFoxsemiconも攻撃を受けています。
世界各地に拠点や子会社を持つ企業では、組織全体で統一した対策を進めていても、拠点や関連会社によってセキュリティ対策や運用の水準に差が生じることがあります。攻撃者は、こうしたサプライチェーンやグループ企業内の接点を狙う可能性があります。
製造委託先が侵害された場合、影響は委託先単独の問題に留まりません。まず懸念されるのは、顧客企業に関係する情報の漏洩です。実際にFoxconnの事例では、攻撃者側が顧客企業の機密情報の窃取を主張しており(Foxconn側は詳細未公表)、こうした主張の真偽が確認される前から報道が先行する点も、企業にとって風評面のリスクとなり得ます。
設計情報や部品表、製造手順、製品仕様などが流出すれば、知的財産の漏洩、模倣品の製造、競争力の低下につながるおそれがあります。
また、製品やシステムの構成情報が外部に出ることで、攻撃者が弱点を分析しやすくなる可能性もあります。たとえば、使用している部品、ソフトウェア、通信仕様、検査工程などの情報が悪用されれば、将来的な攻撃の足がかりになることも考えられます。
さらに、ランサムウェア攻撃では、工場の操業停止や生産ラインの停止も大きなリスクです。製造委託先の業務が止まれば、発注元企業にとっても納期遅延、欠品、代替生産の調整、顧客説明などの対応が必要になります。
近年のランサムウェア攻撃では、システムを暗号化するだけでなく、事前にデータを窃取したうえで公開をちらつかせる「二重恐喝」も多く確認されています。そのため、バックアップからシステムを復旧できたとしても、窃取された情報の公開リスクが残ります。
製造委託先の侵害は、情報漏洩、知財リスク、操業停止、供給遅延、信用低下が同時に発生し得る、サプライチェーン全体のリスクとして捉えるべきです。
企業は、製造委託先を「外部の別会社」として扱うだけではなく、自社のサプライチェーンの一部として管理することが重要です。
まず実施すべきことは、委託先に渡す情報を必要最小限にすることです。設計データ、部品表、製造手順などの重要情報は、必要な範囲、期間、担当者に限定して共有する必要があります。
次に、アクセス権限をプロジェクト単位で分離することが有効です。すべての担当者が広範な情報にアクセスできる状態では、侵害時の被害が拡大しやすくなります。プロジェクトごと、顧客ごと、工程ごとにアクセス範囲を分けることで、万一の侵害時にも影響範囲を抑えやすくなります。
委託先のセキュリティ対策状況を定期的に確認することも重要です。ただし、すべての委託先に同じ水準の対策や監査を一律に求めるのではなく、委託する業務の重要度や、共有する情報の機密性に応じて確認内容を設定する必要があります。
たとえば、設計情報や顧客情報を扱う委託先、業務停止時に自社の生産や供給へ大きな影響を及ぼす委託先については、ランサムウェア対策、EDRなどの端末監視、バックアップ、ログ管理、脆弱性管理、インシデント対応体制を重点的に確認します。一方で、扱う情報や事業への影響が限定的な委託先については、確認項目を絞るなど、リスクに応じた管理が現実的です。
重要な委託先については、契約時の確認だけで終わらせず、取引期間中も定期的に対策状況を確認し、環境やリスクの変化に応じて見直すことが求められます。
技術的な対策としては、DLPによるデータ持ち出し監視、アクセスログの分析、大量ダウンロードの検知、重要データの暗号化、バックアップの分離保管などが挙げられます。特にランサムウェア対策では、バックアップが攻撃者に同時に破壊・暗号化されないよう、オフライン保管や改ざん耐性のあるバックアップ設計を検討する必要があります。
契約面では、インシデント発生時の通知期限、調査協力、証拠保全、再委託先管理、損害範囲、データ削除義務を明確にしておくことが重要です。さらに、代替生産先、代替部品、重要データの社内保全を含め、サイバー攻撃を前提としたサプライチェーンBCPを整備する必要があります。
製造委託先は、複数の顧客企業に関わる設計情報や製造情報を扱うため、攻撃者にとって高価値な標的になり得ます。発注元企業のセキュリティ対策が強固であっても、委託先や再委託先に弱点があれば、そこを入口として情報漏洩や業務停止が発生する可能性があります。
製造業におけるサプライチェーンリスクは、自然災害や物流停止だけではありません。サイバー攻撃による情報漏洩、操業停止、供給遅延、二重恐喝も、事業継続に直結する重要なリスクです。 企業は、委託先への情報共有を最小限に抑え、アクセス権限を分離し、定期的なセキュリティ監査を行うことが求められます。加えて、契約面の見直しやサイバー攻撃を想定したBCPの整備を進めることで、サプライチェーン全体のレジリエンスを高めることが重要です。
【参考情報】(2026年8月時点)
編集責任:木下
BBSec(ブロードバンドセキュリティ)では、Webアプリケーション診断、プラットフォーム診断、クラウド環境診断、脆弱性管理支援など、企業のセキュリティリスクを可視化する各種サービスを提供しています。外部サービスや委託先を含めたセキュリティ体制の見直し、情報漏えいリスクへの備え、インシデント発生前の予防対策を検討している企業は、ぜひご相談ください。

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生成AI、AIエージェント、AIガバナンス。
急速に進化するAIは企業の業務やセキュリティにどのような影響を与えるのか。
本資料では、日本のセキュリティ業界を牽引してきた上野宣氏を迎え、AI活用の現状から今後の課題までを語った特別対談を収録しています。
プロフィール
株式会社トライコーダ代表取締役
奈良先端科学技術大学院大学で山口英教授のもと情報セキュリティを専攻、2006年にサイバーセキュリティ専門会社の株式会社トライコーダを設立。2019年より株式会社Flatt Security、2022年よりグローバルセキュリティエキスパート株式会社、2025年より株式会社ブロードバンドセキュリティの社外取締役を務める。あわせて、OWASP Japan代表、一般社団法人セキュリティ・キャンプ協議会理事、NICT CYDER推進委員などを歴任し、教育・人材育成分野にも尽力。情報経営イノベーション専門職大学(iU)客員教員。
以下、インタビュー記事(SQAT® Seurity Report 2026年春夏号【巻頭企画】「座談会 AIを生み出した〝人〟はAIを使いこなす〝人〟になる~上野 宣氏を迎えてAIの今とこれからを語る~)より一部抜粋
神保:最近は「Alのバブル」などといわれていますけれども、今私たちが申し上げた「Al」にはさまざまなものがあって、例えば、自動車関連の画像認識の技術もAlが絡んでいますし、身近なものだとメールのスパム判定などに使われるものも、Alの技術のひとつの応用ですよね。セキュリティ面での注意点や今後Alはどういう方向に進んでいくのかなど、上野様からお伺いしたいです。
上野:セキュリティ面での注意点については、「OWASP Top 10 for Large Language Model Applications」(以降: Large Language ModelをLLMと表記)などが参考になると思います。プロンプトインジェクションによって機密情報が漏洩する可能性がある、などが例に挙げられます。 今後のAlの動向については、最近(座談会は2026年1月下旬実施)でいうと、クロードボット(Claudebot)というエージェント型のAlの話題が気になったのですが、エージェント型のAlが普及していった時にさまざまなセキュリティの問題が出てくることが予想できます。今後もAlの発展に付随して、問題も尽きることはないのかなと思います。
AIが変える攻撃と防御の構図については、上野氏の特別寄稿でも詳しく解説されています。
「AI時代のセキュリティ戦略:上野宣氏が語る、攻撃と防御の最前線」
上野氏は、今後のAIの進化において「AIエージェント」が大きな転換点になると指摘します。
以下、インタビュー記事(SQAT® Seurity Report 2026年春夏号【巻頭企画】「座談会 AIを生み出した〝人〟はAIを使いこなす〝人〟になる~上野 宣氏を迎えてAIの今とこれからを語る~)より一部抜粋
上野:エージェント型のAlについて少々お話しますと、端末にインストールして、自律して動くことを謳っていますけれども、権限管理が非常に難しいですよね。それが特にビジネスシーンで浸透していった場合、自分が使っているAlエージェントが持っている権限であるとか、ある会社のシステムのAlの権限であるとか、人ではないものが権限持って自律して動く、というようなことですので。そこでセキュリティの問題や事件が起きることが予想されます。プロンプトインジェクションなどのLLM特有の問題も大きな問題になるのではないかと、セキュリティエンジニアとしての危惧がありますね。とはいえ、我々はAlによる発展を受け入れるべきです。ただし問題点も認識するべきであるということです。セキュリティ専門家としては、ちゃんと警鐘を鳴らしておいたほうがいいなと思っています。
以下、インタビュー記事(SQAT® Seurity Report 2026年春夏号【巻頭企画】「座談会 AIを生み出した〝人〟はAIを使いこなす〝人〟になる~上野 宣氏を迎えてAIの今とこれからを語る~)より一部抜粋
上野:まだ企業や組織でAlエージェントが広く活用されているという話はそこまでは聞きませんが、今後は企業や組織のAlエージェントの導入は進んでいくのかなと思います。RPA の代わりに広まってくるのではないかなと。まあ、既に一部のRPAには、多分Alが入っていると思いますけどね。
神保:RPAの中でもAlを許容しやすいというか、制御しやすいものとしづらいものがあるのかなと思うのですよね。限定的な機能のためのAl工ージェントであれば、それに必要最小限の権限を設定するのは難しくないですけれども、汎用性が高くなると権限もいろいろなところに及ぶと思うので、判断がつかなくなって設定するのが困難になりそうかなと。
上野:おそらく、判断がつかない場合は全権限をつけてしまうのが現状でしょうね。例えばアクセスコントロールとセットになっているようなサービスを各サービス提供ベンダが提供するとわかりやすいかもしれませんね。それを逸脱する時はこういうリスクがありますよ、と提示するとかで、ガイドラインが決まってくるといいのではないかなと思います。
以下、インタビュー記事(SQAT® Seurity Report 2026年春夏号【巻頭企画】「座談会 AIを生み出した〝人〟はAIを使いこなす〝人〟になる~上野 宣氏を迎えてAIの今とこれからを語る~)より一部抜粋
神保:最近のAlの動向で、著作権や肖像権の侵害といった課題について、吉原さんはお客様からお問い合わせをいただくことはありますか?
吉原:アドバイザリーの中には、「自社の作った著作物を、特に生成Alの学習から保護するにはどうしたらよいか?」というようなお問い合わせが出てきています。逆に、「他社の著作物を侵害しないためにはどうしたらよいか?」といったお問い合わせもあります。こういった質問はさまざまな業種のお客様からいただきます。ガイドラインの整備ができていない企業も多いようです。
神保:こういったところも、Alエージェントが普及していくとさらにややこしくなるかもしれませんね。例えば、Alエージェントが入っている環境で、Alエージェントが許諾をとっていたけれども、(利用者の)著作物を持っていって、別なところでリークしてしまうといった可能性もあるでしょうし、そもそもAlエージェントを利用してよいのか、してはいけないのかが企業や組織の中で明確にできていないことで問題が起こることもあるでしょうし。こういった統制はすごく難しいような気がします。
上野:結局のところ、その辺りの統制は人間がしないといけませんよね。生成Alにしろ、Alエージェントにしろ、社会人としてAlを使っていく部分では常に著作権侵害をしていないか、といったことに一番配慮すべきなのは、使う本人であると私は思います。私が昨年ぐらいに出した「セキュリティ1年生 図解でわかる!会話でまなべる!」という本の中で著作権のことにも触れていて、Alの生成物についても書いているのですけれども、例えばAlが持ってきた画像の出元であるとかは、特に企業や組織が使う場合、まずAlを使う本人の確認は必須です。さらに社外向けの資料にAlを使いたい社員がいるとしたら、本人の確認はもちろん、その上司も確認および承認が必要、といったフローになると思います。とは言っても、こういった概念はまだ浸透しきってはいないように思いますので、企業や組織向けのリテラシー教育は必要でしょう。将来的には例えば小中学校とかの段階で教育して、Alを使う場合に当たり前のように人がリテラシーを守る時代が来ると良いなと思います。

本対談では、AIエージェントの普及による新たなリスクや権限管理の課題、AI活用におけるガバナンス、人材育成のあり方などについて議論しています。
本ページでご紹介した内容のほか、AIセキュリティに関する実践的な知見や用語解説を収録した「SQAT® Security Report 2026年春夏号」を無料公開中です。ぜひ資料をダウンロードのうえ、対談全文をご覧ください。
※主な対談内容(参考)
・AI利用におけるリテラシー教育
・AIセキュリティの課題
自然言語を大量のテキストデータから学習し、ユーザからの自然言語によるリクエストを処理する仕組み。大星のテキストデータからの学習には機械学習モデルが用いられており、機械学習モデルには生物の学習メカニズムを模倣した人工ニューロンと呼ばれる計算ユニットを利用した人工ニューラルネットワークが用いられている。生成AlおよびマルチモーダルAlはユーザからの自然言語によるリクエスト処理のためにLLMを使用しているため、混同されることが多い。
OWASP Top 10 for LLM Applicationsについては、こちらの記事でも解説しています。
「2025年春のAI最新動向第3回:生成AIの未来と安全な活用法 -私たちはAIをどう使うべきか?-」
LLMの脆弱性のひとつ。悪意のある、もしくは誤解を招くプロンプト(自然言語による指示・リクエスト)を作成してモデルの挙動を操作し、セーフティフィルタを回避して意図しない命令を実行する。これにより、情報漏洩、権限昇格、不適切な出力の発生などが起こりうる。従来のソフトウェアやWebアプリケーションにおけるコマンドインジェクションと同等の影響を、LLMで引き起こすものである。
AIを狙った攻撃手法や実際の脅威事例については、こちらの記事でも解説しています。
「AIとセキュリティ最前線 -AI搭載マルウェアとは?脅威とセキュリティ対策-」
Alエージェントは目標に向かって自律的に行動・判断・ツール使用などができるAlの概念や役割を指す。エージェント型のAl はAl エージェントがどのようにふるまうか(自律性、複数ステップの実行、ツールの呼び出しなど)というAl の性質・特性を指す。
AIエージェントの仕組みについては、こちらの記事でも解説しています。
「AIコーディング入門 第1回:Vibeコーディングとプロンプトエンジニアリングの基礎」
コンピュータ上で人間が行う定型作業(入カ・転記・集計・通知など)を、ソフトウェアロボットが代わりに実行する自動化手法。作業時間の削減やミスの低減が見込める。
編集責任:木下
40項目で自社のセキュリティ対策状況を可視化
優先的に取り組むべき課題を整理
本資料では、40項目のチェックシートを通じて
セキュリティ対策状況の可視化と改善優先度の整理を支援します。



vol.1「企業のセキュリティ成熟度チェック」で現状を把握した後は、結果に応じた対策の優先順位を整理することが重要です。vol.2「セキュリティ成熟度別ロードマップ」では、成熟度に応じて何から取り組むべきか、どのような順番で対策を進めるべきかを解説しています。チェック結果を具体的な改善アクションにつなげたい方は、ぜひあわせてご活用ください。
企業のセキュリティ成熟度チェックがダウンロードできるURLをお送りいたします。
ダウンロードご希望の方は下記の申し込みフォームからお申し込みください。
チェック結果を踏まえ、優先的に取り組むべき対策や改善の進め方について
専門家がご相談を承ります。自社に適した対策の整理にぜひご活用ください。

セキュリティ成熟度チェックの結果から考える
優先対策と改善ステップ
本資料ではセキュリティ成熟度に応じて優先的に取り組むべき対策と、
段階的な改善の進め方をわかりやすく整理しています。



セキュリティ対策の優先順位を検討する前に、まずは自社の対策状況を把握することが重要です。「企業のセキュリティ成熟度チェック」では、40項目のセルフチェックを通じて、現在の対策状況や改善が必要な領域を確認できます。
企業のセキュリティ成熟度チェックがダウンロードできるURLをお送りいたします。
ダウンロードご希望の方は下記の申し込みフォームからお申し込みください。
セキュリティ対策は、企業の状況や成熟度によって優先すべき取り組みが異なります。
「何から着手すべきかわからない」
「自社に適した対策を整理したい」
といった場合は、お気軽にご相談ください。
BBSecが現状や課題を整理し、改善に向けた進め方をご提案します。

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~とある会社Aと脆弱性診断の結果を受け取った関係者とのやり取り~
脆弱性診断を受けたA社では入社3年目のセキュリティ担当・Bさんが結果に頭を抱えています。なぜなら、社内ネットワークに使っているスイッチにCVSSスコア9.8の脆弱性、リモートアクセスに使用しているVPNゲートウェイにCVSSスコア8.8、オンラインショップ用の受発注管理に利用しているデータベースにCVSSスコア7.5の脆弱性が見つかってしまったからです。リスクはどれも「高」レベルとして報告されたため、Bさんは上司に相談し、すべてに修正パッチを当てるようスイッチとVPNゲートウェイについてはインフラチームの担当者に、データベースについては開発部に連絡することにしました。
インフラチームのCさんとSlackでやり取りをしていたBさんはCさんからこんなことを伝えられます。
インフラチームCさん「修正パッチを適用するとなると、インフラチームは基本みんなリモートだから、誰かを土日のどこかで休日出勤させるか、急ぎだったら平日の夜間に勤務させて、パッチを当てることになるけど、どれぐらい急ぎなの?」
「あと、VPNとスイッチ、どっちを先に作業したほうがいいの?パッチの情報を調べてみたら、VPNのほうは一度途中のバージョンまで上げてから最新バージョンまで上げないといけないみたいで、作業時間がすごくかかりそうだから、別日で作業しないとだめかもしれないんだよね」
Bさんは答えに詰まってしまいました。リスクレベルは高だといわれているけれども、どれぐらい急ぐのかは誰も教えてくれないからです。
答えに詰まって「確認してから折り返し連絡します」と返したところ、「セキュリティ担当はいいなあ。土日とか夜間に作業しなくていいし、すぐに答えなくてもいいんだから」と嫌味までいわれてしまいました。
Bさんは脆弱性診断の結果が返ってきてから1週間後、開発部門のD部長にセキュリティ担当と開発部門の定例会議の際に報告事項としてパッチ適用の件を報告しました。するとD部長はこういいました。
開発部D部長「この件、1週間ほど報告に時間を要したようですが、脆弱性診断の結果以外に何か追加の情報はありますか?あと、この脆弱性診断の結果によるとリスクレベル高とありますが、社内の規定としてどの程度急ぐかといった判断はされましたか?」
開発部のほかの人にもこんなことをいわれてしまいます。
開発部担当者「パッチを適用する場合、ステージング環境で影響を調査したうえで必要であればコードや設定の修正などを行う必要がありますが、その時間や工数は考慮されていないですよね。通常の開発業務とどちらを優先すべきかといった判断はどうなっているんですか?」
Bさんはまたもや言葉に詰まってしまいます。セキュリティ担当は自分と上司の2人だけ、上司は別の業務との兼務でパッチの適用の優先順位付けまで考えている時間はありません。自分もEDRやファイアウォールの運用をしながら脆弱性診断の依頼や結果を受け取るだけで、とても他の部門の業務内容や環境のことまで把握しきる余裕がないのです。
ここまで、架空の会社A社と脆弱性診断の結果を受け取った関係者の反応を物語形式でお送りいたしました。現在、弊社の脆弱性診断サービスでは脆弱性単体のリスクの度合いの結果をご提供させていただくことはあっても、その脆弱性をどういった優先度で修正しなければならないかといった情報はご提供しておりません。なぜならば、パッチを適用するにあたって優先順位をつけるためにはお客様しか知りえない、以下の要素が必要になるためです。
冒頭のA社のケースでは以下のように整理できるでしょう。
アセットが公開されている場合、攻撃者からよりアクセスしやすいことからより緊急度が高いといえるので、VPN=データベース>スイッチの順になると考えられるでしょう。
アセットが攻撃を受けた場合に自社の事業継続にどの程度影響が出るかといった要素です。
仮にランサムウェア攻撃によって影響を受けた場合、それぞれのアセットの停止でどの程度の影響が出るかを想定してください。A社の場合事業継続性への影響度順でいうと、データベース>VPN>スイッチの順になると考えられます。
今回の場合はデータベースが事業に直結しており、顧客情報を含むデータを持っているため、継続性への影響度が高いという想定です。アセットの利用目的や環境によってはこの順番が入れ替わることもあります。
A社がランサムウェア攻撃を受けた場合はオンラインショッピングサイトのデータベース関連で以下の影響が見込まれます。
このほかにVPNやスイッチもフォレンジック調査の対象となって業務が行えなくなる可能性が高いと考えられます。VPNに関しては利用できない期間、社員の出社が必須になるなどワークスタイルへの影響も出る可能性もあります。こういったことから、社会および社内に対して与える影響でA社の例を考えると影響度は、データベース>VPN=スイッチと考えられるでしょう。
こうした情報があったうえで利用ができようになる優先順位付けの方法があります。それが「SSVC(Stakeholder-Specific Vulnerability Categorization)」です。SSVCは脆弱性管理プロセスに関与する利害関係者のニーズに基づいて脆弱性に優先順位を付けるための方法論とされており、経営・マネジメント層、システム開発者、システム運用者といったステークホルダーと一緒に脆弱性に対処していくための方法論といえます。SSVCは脆弱性そのものの技術的評価ではなく、脆弱性にどのように対処するかという観点での評価を行うフレームワークになります。
このうち、「Deployer Decision Model」と「Supplier Decision Model」ではプライオリティ(対応優先度)付けの結果を4つにわけています。
| Deployer Model | Supplier Model | |
|---|---|---|
| Immediate | すべてのリソースを投入し、通常業務を止めてでもパッチの適用を直ちに行うべきである | 全社的にすべてのリソースを投入して修正パッチを開発し、リリース |
| Out-of-cycle | 定期的なメンテナンスウィンドウより前に、やむを得ない場合は残業を伴う形で緩和策または解消策を適用 | 緩和策または解消策を他のプロジェクトからリソースを借りてでも開発し、完成次第セキュリティパッチとして修正パッチをリリース |
| Scheduled | 定期的なメンテナンスウィンドウで適用 | 通常のリソース内で定期的な修正パッチのリリースタイミングでパッチをリリース |
| Defer | 現時点で特に行うことはない | 現時点で特に行うことはない |
ここではDeployer Decision ModelをもとにA社がどのようにパッチを適用すべきか検討してみましょう。
まず、Bさんは上司に相談したうえで、前述した3つの要素、「脆弱性を持つアセットが置かれている環境」、「事業継続性への影響」、「社会や社内への影響度」を定義していく必要があります。また、この定義に当たっては実際の環境や利用用途、部門内のリソースなどをよく知っているインフラチームや開発部といった当事者、つまりステークホルダーの関与(少なくとも承認)が必要となってきます。このほかに優先順位付けの結果、”Immediate”や”Out-of-Cycle”が出た場合の対応プロセスも用意しておく必要があります。Bさん1人で何かできることはそれほど多くはなく、社内のステークホルダーへの聞き取りや経営層への説明、必要なプロセスの準備と合意形成など、上司や部門全体も含めて組織的に取り組まなければならないといえます。さらに、Bさんは脆弱性自体が持つ以下の要素を調べる必要があります。
攻撃者がツール化して脆弱性を悪用するかどうかを判定するものとなります。これは攻撃者がツール化した場合、攻撃者間でツールの売買が行われるなど汎用的に悪用される可能性があるため、把握が必要な要素となります。一部の脆弱性はCISA VulnrichmentやCVSS4.0のSupplement MetricsのAutomatableの値が参照できますが、情報の参照先がないものについてはPoCの有無やPoCの内容から自動化の可否を判断する必要があります。この点はSSVC利用の難点として挙げられることもあります。
実際に攻撃されていることを示すActive、PoCのみを示すPoC、悪用されていないことを表すNoneの3つに分類されます。この情報は時間の経過とともに変化する可能性が最も高く、逐次状況を確認する必要があります。情報の参照先は、KEVカタログ、CISA VulnrichmentのExploitationの値、CVSS4.0のThreat MetricsやNVDのReferenceのPoCの有無といったものが利用できます。唯一難点があるとすれば、日本国内でシェアの高い国内メーカー機器の情報がKEVカタログやCISA Vulnrichmentなどにあまり反映されない点にあります。
これまではCVSSが高い値のものだけ対処していた、という組織も多いでしょう。CVSSは脆弱性の単体評価ができ、脆弱性が広く悪用された場合の深刻度を測るための評価システムです。ただし、その脆弱性が存在するアセットがどのように利用されているか、そのアセットが業務継続性や運用保守、ひいては社会全体に対してどのような影響を与えるかといった観点が欠けていることが長らく問題視されてきたのも事実です。
脆弱性管理は手間がかかる、登場人物が多い、意見がまとまらないといったこともあるでしょうし、「自動化の可能性とかわからないし、攻撃の状況をずっと見ているほどの時間の余裕はない!」といった様々なお声があるかと思います。しかし、今この瞬間どの企業がいつサイバー攻撃を受けるのか全く見当もつかない状況の中、少しでもリスクを回避したい、どこにリスクがあるのか手がかりをはっきりしておきたいという企業の皆さまもいらっしゃるかもしれません。本記事を通じて、こういった脆弱性管理手法があることを知っていただき、活用することでリスク回避ができるようになるための役立つ情報提供となれば幸いです。
参考情報:
公開日:2024年9月10日
更新日:2026年5月13日
編集責任:木下
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![]() | <特別寄稿> 上野 宣 氏/株式会社トライコーダ 代表取締役 2026年3月 SQAT®.jp限定公開 |
![]() | <インタビュー> 門林 雄基 氏/奈良先端科学技術大学院大学 教授 2022年10月 SQAT®.jp限定公開 |
![]() | <インタビュー> 上野 宣 氏 2020年5月 SQAT®.jp限定公開 |
![]() | <対談> 杉浦 隆幸 氏(合同会社エルプラス 代表社員) ✕ 齊藤 義人(BBSec SS本部 本部長) SQAT® SecurityReport 2019年3月号 |
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長期休暇は攻撃者にとっての“ゴールデンタイム”─攻撃の隙を突かれ、組織のネットワーク図や構成情報が暗号化されてしまえば、インシデント初動対応やフォレンジック調査に大きな支障が生じます。本記事ではランサムウェア攻撃の実例を交えつつ、サイバー攻撃への対策の要点を解説します。
2021年1月、プエルトリコ財務省(Hacienda)の共有サーバがランサムウェア「Ryuk」によって暗号化されました。困難を極めたのは業務システムそのものではなく、インシデント対応の羅針盤となるIDSログとネットワーク図まで人質に取られたことでした。CompSec Direct社は、外部のDFIR(Digital Forensics & Incident Response)チームが構成を把握するまでに数時間を費やし、その間オンライン納税が全面停止した結果、1日あたり2000万ドルを超える税収が失われたと報告しています。さらに同様のリスクが民間企業にも差し迫っています。Microsoft Igniteで発表されたランサムウェアバックアップ戦略ガイド「Ransomware attack recovery plan」では、「ネットワーク図やCMDBは攻撃者が真っ先に狙う復旧用ドキュメントであり、失えば復元計画そのものが成立しなくなる」と警鐘を鳴らしています。
マルウェア感染が判明した直後、CSIRT(Computer Security Incident Response Team)はネットワークをどこで遮断すべきか、どのホストでメモリダンプやパケットキャプチャを始めるべきかを瞬時に決めなければなりません。その判断を支える“地図”こそ最新のネットワーク図です。AWS Incident Response「Document and centralize architecture diagrams」でも、アーキテクチャ図を一元的に保管し常に更新しておくことが「迅速かつ正確な封じ込めの前提」と明示しています。
フォレンジック担当者にとっても図面は欠かせません。感染セグメントの境界を論理的に隔離し、ログ残存率の高い経路を優先してトラフィックを保存し、横展開を想定したホストに的を絞ってメモリを取得する—こうした分単位のオペレーションは、正確な構成情報があって初めて迷いなく実行できます。図面が欠落した状態では、調査は手探りになり、感染拡大のリスクが急激に高まります。
近年のランサムウェアは単にシステムを暗号化するだけでなく、復旧の要となるバックアップやドキュメントを破壊・窃取する二重・三重恐喝が主流です。Microsoftは前述した「Ransomware attack recovery plan」の中で、図面を含む復旧ドキュメントを必ずイミュータブルまたはオフラインの領域へ隔離し、管理者権限を奪われても書き換えられないように設計することを強調しています。この”文書奪取型”の攻撃は、組織が身代金を支払わざるを得ない状態へ追い込む目的で計画的に行われます。したがって、図面の退避先をシステムとは別レイヤーに置く設計思想そのものが、ランサムウェア時代の事業継続計画(BCP)の根幹となります。
攻撃者がドキュメントを狙う前提を踏まえ、Microsoft Azureや多くのクラウド事業者は「三層バックアップ」を基準として推奨しています。第一層は多要素認証を必須化したオンラインバックアップで、日常的な迅速リストアを担います。第二層はクラウドのイミュータブルストレージで、週次コピーを保管し、管理者権限の奪取による改ざんを防ぎます。第三層は完全オフラインの隔離媒体で月次アーカイブを保持し、最悪のシナリオでも“最後の砦”として機能します。この三層構造の流れは下図の通りです。

三層バックアップは、しばしば「三つのコピー・二種類の媒体・一つはオフサイト」という 3-2-1ルールとも呼ばれ、ログやアプリケーションデータだけでなくネットワーク図のような復旧必須ドキュメントにもそのまま適用できます。重要なのは、図面を単なるPDFとして保存するのではなく、バージョン管理システムやIaC(Infrastructure as Code)ツールで変更履歴を残し、更新が発生するたびに自動でイミュータブル層へ複製する運用プロセスを組み込む点にあります。
大型連休や年末年始は、内部管理者の不在や監視体制の手薄さを突く格好のタイミングです。実際、米CISAと FBIは2021年のレイバー・デー (Labor Day=労働者の日)を前に、「過去の大規模ランサムウェア攻撃は、週末や祝日の直前に集中する傾向がある」と共同アドバイザリ「Ransomware Awareness for Holidays and Weekends」を公開し、平時よりも高い警戒レベルを求めました。
国内でも2024年4月、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が「2024年度 ゴールデンウイークにおける情報セキュリティに関する注意喚起」を発表し、「長期休暇中は管理者が長期間不在になるため、インシデント発生時の対応が遅れ、休暇明けの業務継続に影響が及ぶ恐れがある」と警告しています。連休を狙った攻撃が成功しやすい背景には、VPNやリモートデスクトッププロトコル(RDP)のパッチ未適用、監視ログの見落としといった“人的スキマ”が重層的に生じる点があります。
休暇入りの二週間前を目安に、ネットワーク図とCMDB(構成管理データベース)の最新版をイミュータブル層へ複製し、外部ベンダーとも共有確認を行う—これだけで、もし連休中に図面サーバが暗号化されても代替コピーを即座に展開できます。さらに休暇明け初日に、ログの異常値とバックアップ整合性をチェックする“フォローアップ窓”を設ければ、潜伏期間の長いマルウェアを早期に検知できます。
インシデント対応は社内リソースだけで完結しない局面が多くあります。経済産業省が公開した中小企業向け手引きでも、専門知識が不足する場合は外部ベンダーへ速やかに支援を依頼するよう明記されています。ところが緊急時に初めて見積もりを取得し、社内決裁を経て、機密保持契約(NDA)を交わすようでは手遅れになりかねません。またNIST SP 800-61 Rev.3でも、外部サービスプロバイダーとの契約には責任分界点・連絡フロー・緊急時の権限を事前に文書化し、図面や資産リストを暗号化して共有しておくべきだと指摘しています。
図面を平時から共有しておけば、ベンダーは現地到着と同時に封じ込めポイントやログ取得手順を提示できる―これが、初動を数十分で完了させるか、半日を失うかの分岐点となります。
ネットワーク構成は日々変化します。クラウドのセキュリティグループを1行書き換えるだけでも、感染経路や封じ込め手順は一変します。したがって、図面更新の責任を特定の担当者に寄せるのではなく、CI/CDのパイプラインに組み込んで自動化するアプローチが有効です。例えば、IaCテンプレートを最新版にマージすると同時に、図面を自動生成し、イミュータブル層へコミットする―こうして「変更=バックアップ」のトリガーを組織文化として定着させることで、人為的な更新漏れを防止できます。
ハイブリッド環境では、クラウド側のアーキテクチャ図とオンプレの物理配線図を統合的に管理する必要があります。AWS Systems Manager Application ManagerやAzure Arcなどのサービスを活用すると、マルチクラウド/オンプレ資産を単一のリポジトリへ収集できる。こうして得られたメタデータをエクスポートし、Visioやdraw.ioで図面化して保管すれば、プラットフォームを跨いだ封じ込め手順を迅速に策定できます。
まず、30日以内に既存図面の所在を棚卸しし、漏れや重複を洗い出します。次の30日で三層バックアップを設計し、イミュータブル層とオフライン層へのコピーサイクルを自動化します。最後の30日でMSSPやクラウドベンダーとの契約書に図面共有条項を追加し、緊急連絡網と責任分界点を明文化します。こうした段階的な取り組みを通じて、図面が失われても数分で代替コピーを展開できる体制が完成します。
ネットワーク図は初動対応の生命線であり、失えば封じ込めもフォレンジックも大幅に遅れます。図面そのものが攻撃者の標的になる現実を踏まえ、イミュータブルストレージと完全オフライン媒体を組み合わせた三重の防御を施すことが不可欠です。さらに、平時からMSSPやフォレンジックベンダーと契約し、暗号化した図面を安全に共有しておけば、いざという時に“地図を持った専門家”が数分で封じ込めを開始できます。図面が手元にあるか否かで、インシデント対応は「数時間」で済むか「数日」を要するかが決まります。ランサムウェアが猛威を振るう2025年、まずはバックアップ設計とベンダー契約を棚卸しし、次の長期休暇を迎える前に備えを万全にしましょう。

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2025年6月27日(金)、日本カード情報セキュリティ協議会 (JCDSC)主催「カードセキュリティ フォーラム 2025」にて弊社社員が講演登壇を行いました。クレジットカードセキュリティをテーマに、クレジットカードセキュリティガイドライン【6.0版】、PCI DSSv4.0.1対応をテーマにしたセッションのほか、PCI SSCの認定セキュリティ評価機関であるQSA(Qualified Security Assessor)3社、株式会社ブロードバンドセキュリティ、国際マネジメントシステム認証機構(ICMS)、NRIセキュアテクノロジーズ株式会社によるパネルディスカッションも行われました。
QSA 3社により、PCI DSS v4.0.1の運用とベストプラクティス課題について、顧客企業が対応に苦心した事例を紹介・解説し、ポイントについてパネルディスカッションを行いました。パネラーとして、弊社QSAの宮坂が登壇しました。
パネリスト:
①国際マネジメントシステム認証機構(ICMS)
②株式会社ブロードバンドセキュリティ
③NRIセキュアテクノロジーズ株式会社
PCI DSS v4.0.1対応で求められるログ監視の自動化は、早期検知・早期対応による被害最小化と、カード情報漏洩や外部からの不正アクセス・マルウェア感染といったリスクに対し、有事対応力を高める鍵となります。フォレンジック事業者(PCI Forensic Investigator)として最新インシデント事例を交えながら、インシデントに強い体制づくりを支える新MDRサービス「G-MDRTM」をご紹介しました。
カード不正利用被害が深刻化する中、最新のクレジットカード・セキュリティガイドライン6.0版では、加盟店の脆弱性対策強化とPSPの支援責任が明確化されました。本講演では改定ポイントを整理し、実効性ある対策とPSPが果たすべき役割について解説しました。
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